墨絵/水墨画 歴史
墨絵は、13世紀に、禅仏教の哲学に密接に関連している、禅僧侶によって日本に導入されました。 禅では、メデイテイション後、心理を一言で表現し、それを、単に墨絵で印象的に表現します。
室町時代には、先の鎌倉時代に中国から伝わった禅宗の隆盛に伴い、水墨画が流行した。水墨画では山水画や花鳥画が描かれるが、これらもまた中国で発達し、日本に伝わった絵画である。現実の風景の再現を意図した作品もあるが、写実による山岳、樹木、岩石、河川などの風景要素を再構成した”創造された風景””心象風景”が多い。水墨画の墨という限られた色彩の中で、自らの精神を表現するという特質が、禅宗に基づいていると考えられる。中国や日本において、水墨画の画人に禅僧が多いということも、発達していった一因であるといえる。
この分野の絵画において、絵画に描かれるさまざまなモティーフは、実物を見るというよりも、すでに存在する別の絵から写しとられることのほうが多かった。画家の大部分は、手本になる絵を丁寧に模写することで画技を身につけた。
室町時代の後、詩の掛け軸が、禅僧侶の間でとても流行し、寺院などで、襖が流行しましたが、それは、墨で描かれた風景画でした。雪舟は以前と違った水墨画で、中国のスタイルをくずさない水墨画を取り入れた新しいスタイルを設立しました。 安土桃山や初期の江戸時代では、豪華な色とりどりのコンペキパネル画が旺盛で、そして水墨画のパネル画も非常に流行していました。優秀な画家としては、長谷川等伯や俵屋宗達で、筆や、水墨画のテクニックを使用し、作品を最大限に発表しました。
江戸時代には、学者·紳士（文人画）が流行し、池の大雅、与謝蕪村、浦上玉堂などが、自由な水墨画のスタイルの展望を開きました。
